お小遣いアップは「お小遣い」という言葉を使わず要求するといい

たとえばあなたが既婚者の男性で、奥さんにお小遣いアップを迫ろうとします。今のお小遣いが1万5千円で、希望額は2万円。5千円アップさせるには、どう要求すればいいでしょうか?

お小遣いアップは「お小遣い」という言葉を使わず要求するといい

「お小遣いを切りのいい2万円にしてくれないか?」と言ったところで、おそらく無理でしょう。「もっと稼いでから言いなさい」と言われてしまいそうです。上手にお小遣いアップを要求するなら、「文脈効果」を利用するとうまくいきます。心理学の言葉で、「文章は、前後の文章によって、内容が定まってくる」というものです。次の文章を読んでみてください。

「世界に誇れる日本の枝術力」

「夜の帰り道、やたらと人懐こいノラ描に出くわす」

気づきましたでしょうか?本来、最初の文章は「枝」ではなく「技」が正しく、次の文章は「描」ではなく「猫」が正しい漢字です。でも読めたと思います。間違った文章でも、前後の文章から、伝えたい内容を勝手に推測したはずです。これが文脈効果です。
日常生活でも「のり取って!」と言われた場所が、食卓なら食べる「海苔」だし、事務所で仕事中ならくっつける「糊」だとわかります。人は周囲の情報によって物事を判断するのです。

これをお小遣いアップに生かすと「お小遣いを5000円増やして欲しい」などといっても不景気のご時世、なかなか難しい家庭が多いでしょう。”お小遣い”だから増やしてもらえないのです。

言い方を少し変えてみます。「出世に必要な付き合いがあるんだ。5000円僕に投資してくれないか?」これならどうでしょう?”お小遣い”という言葉を使わず”投資”という名目にすれば、5000円なんて高い金額ではないと感じませんか?これも文脈効果の力です。

断られそうなお願いなら、あらかじめ名目を変えて要求すれば、うまくいく可能性がずいぶん上がります。断られそうな相手をデートに誘いたいなら「勉強のために展覧会でも行かない?」と誘うのもありでしょう。