一人より複数人で口説いたほうが理解を得やすい

一昔前、公共事業に必要な用地交渉は担当者が一人で行っていたといいます。

一人より複数人で口説いたほうが理解を得やすい
しかし「高齢のため動きたくない」「先祖代々守ってきた土地を手放したくない」など、なかなか土地を譲ってもらえませんでした。しかし担当者を二人体制にしたのをきっかけに、しぶしぶながら住民からの了解を得るケースが増えたとそうです。

交渉はマンツーマンの差し向かいでやるイメージが強いと思いますが、どうしても口説けないなら、複数人で行ったほうが有利です。一人では動かせないような重い石を取り除くときは、テコの原理を利用するか、複数人で力をあわせるかの方法が頭に浮かぶと思います。人を口説くときも同じで、一人より複数人で説得したほうが、理解を得やすいのです。

ある心理学者が100人の大学生を対象に「企業の面接官になったつもりで応募者を評価してください」と頼んで、実験をしました。

応募者は面接を受ける際、推薦状を持ってきていますが、1通だけ持ってきてる場合と、2通持ってきてる場合の2パターンの条件を作ります(応募者は同一人物)。面接をした際、推薦状の数で相手の印象がどう変わるかという実験なのです。

すると2通の推薦状を持ってきた応募者のほうを圧倒的に好意的に思うという結果になりました。推薦してくれた人が2人もいるなら、有能に違いないと勝手推測し、説得されたのです。

一人で相手を口説く自信がないなら、複数人で畳みかけるといいでしょう。たとえば商品を売り込むときも一人が「品質には自信があります」と言ったら隣のもう一人が「ええ間違いありません」と追撃する。「今が買い時です」と一人が言ったら、すかさずもう一人が「すぐに納品が可能です」ともう一押しするのです。

ワンツーパンチのコンビネーションを繰り出せば、相手を打ち負かす確率はずっと高くなります。