部下を上手に動かすには説得せず断定的は評価をつける

ビジネスマンが見る情報誌には、たいてい毎号のように「部下を上手に動かす方法」「説得させる話し方」といった特集が組まれています。それだけ社内の人間関係をよくしたいと思っているビジネスマンは多いし、悩みも抱えているということです。

部下を上手に説得する方法

上司が部下を上手に動かすには、説得しないことです。説得はなかなかうまくいきません。上司が部下にする説得は、上から目線になるため、説教くさくなります。立場が上の者が下の者を説き伏せようとすると、どうしても押し付ける感じが出てしまうのです。

上司が部下を上手に動かす方法として、ひとつ提案があります。説得せずに断定的な評価をつけてみるのはどうでしょう。「きちんと仕事をしろ!」と言うのではなく「君はきちんと仕事のできる人間だね」と断定的な評価を相手に与えるのです。

立ち入り禁止看板に「よい子はここで遊ばない」と書いてあったり、公衆トイレに「いつもキレイにお使いいただきありがとうございます」と書いてあったりするのと同じように、部下にも最初からプラスの評価をつけて、そのとおりに動いてもらうのです。

ある心理学者が人を断定的に評価した場合の効果を、実験で証明しています。小学五年生を対象に、教室にゴミが散らからないためにはどういう説得が一番有効か調査したのです。

実験前にごみをきちんとゴミ箱に捨てる子供は20%でした。実験の結果、一般的な説得法、「どうしてゴミを散らかしてはいけないのか?」を理屈で説得した方法では、ゴミをきちんと捨てる子の割合は45%にアップ。一方、「君たちはきれい好きだね」と断定的な評価をした場合は80%にアップしたのです。理屈で説得するより、プラスの評価をつけたほうが受け入れられると証明されたのです。

立場が上の人間が下の人間を説得すると、下の人間は反発したがります。断定的は評価をつける方法だと、反発の原因になる押し付けがましさを上手に隠せ、意見を受け入れてもらいやすくなるのです。

遅刻の多い部下がいたら「遅刻による会社の損害」を説くより、「あなたはきちんとした人間なんだよ」と自然な会話の中で上手に評価したほうがいいのです。そのほうが効果的に部下は変わっていけます。